皮膚病をもったコンビニの店員さん。

ひとりごと
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このあいだ旅先のコンビニで、おそらく皮膚疾患を持った50代くらいの店員さんを見ました。多分アトピー、それか重症の乾癬という感じでした。店員さんは指先だけ開いた黒い手袋をしていて、その先から見える指先はまだら模様に白黒になっていました。色素脱失と色素沈着が混在する感じで。頭髪も普通の薄毛という感じではなくて疾患からくる頭皮の炎症で髪がまばらに抜けているようでした。

わざわざこんなことを書く気は無かったのですが、そのひとの挙動を見ていて自分の人生と被ったり、いろんなことを考えてしまったので。またただの独り言のような内容なので中身(伝えたいもの)はとくにありません。

自分もここ数年手首から先の湿疹が絶えず(というかほぼ全身ですが)、店員さんと同じで、手がボロボロなのを隠すのに毎日黒い手袋をして仕事などをしていました。真夏でも長袖のジャンパーに黒い手袋なので周囲からは変に思われていたに違いありません。
なのでレジ待ちで店員さんをかなり遠目で見ているときから、している手袋とどこかおかしな挙動に、皮膚疾患があるのかなとすぐに思いました。やけにペコペコしていて動きが忙しなく、何かを誤魔化そうとしているような挙動が、なんだかこれまでの自分自身を見ているような気持ちにもなりました。

自分の見た目が病的だとか、醜いという自覚があると、人前に出る時にその部分をなるべく見られないようにどこか不自然な挙動をとってしまうもので、側から見るとそれはきっとすぐにわかるものだと思います。自分も長袖の裾からひどい湿疹が見えないように、手首が袖からはみ出ないように大きく手を伸ばしたりできずにぎこちない動きをしていました。どうせ顔も粉をふいて赤らんでいたので何も隠せてはいなかったのですが、少しでも患部を他人に見せたくないという気持ちがはたらくのです。

自分はこの7年間の中の殆ど毎日、かなり強い痒みと痛みを感じる日々でした。それは今も変わっていません。アトピーやその他皮膚疾患の一番つらいところは見た目にあらわれる事です。
猛烈な痛みや痒みなんていうのは毎日味わっていれば慣れてくるもので、1年も経験すればわりと平気になってきます。
せめて顔と手にさえ症状が出てなければいろんな仕事が選べる(飲食業や営業)のにとよく思ったものです。でもそれは言い訳だったなと今日の店員さんをみて思いました。重い皮膚疾患を持っていても出来るだけ人を不快にさせないように手袋までして、接客業を一生懸命やっている人もいるのです。私は人を不快にさせたくないというよりも、人から差別的な目で見られることを恐れていたような気がします。

長い間そんな見た目でいると、いつか諦めなければいけない時が来ます。もう少ししたら綺麗になる、普通の人と同じ見た目になると希望を抱いて生きてきたのが、普通の人と同じ見た目になることは無理だろうけれど少しでも良くなるように頑張ろうと、拒絶していたところから受け入れる心持ちが変わってきます。

哲学的というか、どうでもいい話になりますがこれこそ慢性病が与えてくれるものなのかも知れません。逃げても逃げても追いかけてきて、拒絶しても拒絶しても着いてくる。
そんなものに好かれてしまうと、最後は「しょうがないな、付き合っていくしかないか」と思えてしまうもの。

そのための修行がこういったすぐに治らない病気なのかもしれません。

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